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探究活動とは?(イントロ②)
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探究活動でまず自分を深掘りしつつ、いろんな地域の課題に触れながら
自分の琴線に触れる問題を絞り込みます。おそらくここの段階で「個性」が
出てくると思います。課題山積の日本社会、どの課題に「ピピピ」とくるか。
どの課題にピピピときてもOKなのです。「なぜその課題が気になるのか?」
から深掘りしてみてください。
スタートは「自分を知ること」
リサーチクエスチョンを設定する際に考えてほしいことは2点。
「社会をより良くする」要素は次の2点に分けられるでしょう。
1)世の中の需要を満たす(世の中の困り事を解決する)
2)自分の得意事で解決する(好きなことしか継続性は維持できない)
1は職業選択時をイメージすればわかると思います。
例えば、
「人を助けている時に、⭕️⭕️を感じる」
何を感じるかは人それぞれですが、その場面が絞り込めています。
そこに「価値を置いている」わけです。ですから、その行動を
活用してより社会をいい方向に変えていく。
渡部が高校時代は
「高給取りになりたいなら医者か弁護士、はたまた官僚」と
言ったものですが、高い給与よりも充実したワークライフバランス
を求めたり、「Ikigai」を求める生き方が広まり、必ずしも
同一の価値観で職業選択する時代ではなりつつあります。
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ただ、事実ベースで言えば、こういった職業に就くには
高い専門性、高い職業倫理、体力、さまざまなものが求められると
思います。まずその要件を満たすだけでも人並み以上の努力を
求める仕事だと思います。本当にそれを追求したいのであれば
今から行動を起こしましょう。ですけど、世の中の需要は変わり
ます高い給与を求めるだけであれば別の道もあるかもしれません。
ただ、(2)の観点は「給与・待遇」といった社会的な地位や
報酬が必ずしも一致しなくても多くの人がその道を信じて
日々鍛錬、という仕事も存在します。医師も当然そうです。
でも新しい技術を取り入れたい、より安全に手術がしたい、
そんな「世の中の需要」と「自分の欲求」がバランスする
ポイント、それが見つかるといいかな、と思います。
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リサーチクエスチョンを絞り込む前に
そんな視点を持ちつつ、自分の気になること、ちょっとこれってどうなの?」
とやや怒りに感じることなど「自分が本気で取り組めそうなこと」に絞り
ましょう。「大人ウケ」は狙わないほうがいいです。
問題がでかくなればなるほど、、、
個人で手に負えない(実現可能性が低い)、
アクションの効果が見えない(無力感)、
成果がまとめられない(数値化困難)
といった「ドツボにハマる要素」がそこには待ち受けています。
それよりは自分の生活範囲半径3m以内に起きている「これって、
どうなん?怒」ってことを改善するような方向性で考えたほうが
具体的なアクション策定がしやすいです。
解決策は、身近にあるはず
まずは解決策を考える前に「そもそも、なぜ今そういう状況なのか?」
状況分析からはじめましょう。また「あなたが思うことは、大概、
誰かが既に考えています。」ので、「先行事例、成功事例がないか?」
を探してみましょう。以外に、もう可児市がやってる、ってことは
この数年何回も見た光景です。「可児市が既に取り組んでる、
でも、なんで僕はそんな不満を感じてるんだろう?」はい、ここに
オリジナルな課題ポイントが見えてきます。
このように「あなた自身が課題に感じること」を中心において考えると
世の中で「バズってる問題・課題」に左右されることがないと思います。
注
そういった問題に課題を感じる、関心を寄せることは素晴らしいことです。
ただ、大学の専門家でさえなかなか解決法が見つけられない課題を1年未満の
探究で解決を図るのは難しいかもしれません。ただ、その課題を大学でも
継続的に取り組みたいことであれば、1、2年の探究で、せめて「専門家
の先生と、その領域について語れる基礎知識や用語は理解して、議論が
できる素地を作る」ために使うのであれば無駄にはなりません。大事なのは
「最終的にどこまで深ぼるか、見通しを持って」探究活動できると
ベターだと思います。