大人の学びの旅(3)

東北大学から一路、東京・新宿へ。
「東進衛生予備校」で有名な株式会社ナガセと
日本教育新聞社共催イベントでした。
正直、ちょっと前まで「会社なんだから経営優先」
「予備校は大学に生徒入れたいだけでしょー」
ぐらいに思ってたんですが、でもよく考えたら僕も
高校時代に岐阜県恵那市に住んでたんですがこの時期
「夏の夏期講習」とかで代ゼミ行って刺激を得てました。

(馬場先生、今は駿台の浜松校で教えられてるとか。
以前、多治見高校で地区の英語科主任会議か何かで
ご講演を拝聴したっきりですが、Wiki見ると愛知県
ご在住だとか。お会いできる・お話聞けるタイミング
あればなぁ。)

ある意味地方に住むに人間にとって受験に関する情報を
得る、各高校でも進路指導部の先生方が日夜大学入試の
動向や傾向を研究してくださってるけど、1教員や1学校
ができることは限られるかと個人的には思ってます。
中には好きで超人的に色々研究されてる先生やそういう
先生が集まってるドラゴン桜的な学校も在られると思い
ますが、そうでもない学校にとっては予備校といった
外聞団体との連携も「働き方改革」的にも有用と思います。

ただ、そこにちょっと「引け目」を僕は個人的に感じてて
利益を目的とする私企業と教育分野で手を握るって・・・
という昭和的な感覚も持ってるんですが、僕ら学校教員の
リソースも限られる。分野に特化した私企業との協業って
別に社会見たら普通にある。なんで学校だけ特別なん?
って考えてたら・・「ま、いいか」と思えるように
なってきました。

逆に今回、東進を経営する「株式会社ナガセ」としての
話を聞いてたら「あれ?東進衛星予備校って、経営の柱の
一本」ってだけで、ホンダみたいな企業の研修の
アウトソーシング請負とか、今オリンピックの水泳でも
選手を輩出してる「イトマン」とかも傘下なんだー、とか。
(なんか、昨日受けた消費者教育の「セールスに騙される」
 流れのようにも読めるけど、いや、ちゃんとされてると
 思いますよ・・)

そんなこんなの経営の話とか、教育に対しての情熱みたいな
話を社長(会長?)がされて、その後に上越教育大学の奈良先生
の話。中教審の委員されてるらしいです。ごめんなさい、不勉強です。
一応、当日のラインナップ先に流しておくと、(HPからの転載です)

森友 浩史 文部科学省 大臣官房審議官(高等教育局担当)
▷講演タイトル「高等教育政策の現状と今後の方向性について」
奈須 正裕 上智大学 総合人間科学部教育学科 教授
▷講演タイトル「社会に開かれた教育課程」
吉田 塁東京大学大学院工学系研究科附属国際工学教育推進機構 准教授
▷講演タイトル「生成AIが変える教育の未来 ー可能性と課題を探る」

以下分科会で
安河内 哲也
(英語)東進ハイスクール・東進衛星予備校 講師
鶴迫 貴司(数学)東山中学・高等学校 教諭
河口 竜行(国語)和洋国府台女子中学校・高等学校 教諭
小坂 康之(探究)福井県立若狭高等学校 教諭
稲垣 俊介(情報)山梨大学大学院総合研究部教育学域教育学部附属教育実践総合センター 准教授

とまあ豪華ラインナップで。
元々はAI研究で国内最高峰の東大松尾研の教育分野といえば!?
はい、吉田塁先生です。
吉田先生お目当てに、安河内先生と雑談できればなぁぐらいの気持ちで
今回伺ったわけです。(こっちが先に決まってて、で、ついでに仙台・・)

内容についてはまだこれから配信があると思うんで、そっちでみていただければ

と思います。奈良先生の話、めっちゃ面白い、刺激的な話でした。
「かつての社会科の授業は、探究だけだったんですよ。」
「かつての社会科の授業は、社会を変える営みだったんですよ。」

どんだけ、高校教員が「今教えてる教科で社会・世界を変えられる」と
思っているんでしょう。また社会を変えたいと思ってる教員が0〜100の
振れ幅でどれぐらいの値で存在するのでしょうか。そういうそもそも教員
ってそういう仕事だったよね?って思い出させてくれたお話でした。
是非、「これからの教育に情熱を持ってる若手の先生」だけでなく、
僕らのような「ちょっとくたびれてきて、でも世の中が若い頃より見えてきて
ニヒリズムに陥りがちな中高年の先生方」も見るとちょっとフツフツと
湧いてくるものがある、かもしれません。

吉田先生はかなり概論的な話を。Youtubeでの情報を漁ってもそこそこ同程度の
話はゲットできるはず。つまりは「まだ現場はこの概論程度からお話しないと
ついてこれない先生方が多いだろう」と言う判断だろうと推察した次第。現場の先生方のリテラシーとかスキル上げてかないとどんどん社会から置いていかれるんじゃないかと心配になりました。

分科会は探究を選択。(ここは仕事に徹しました)
若狭高校の事例、というかもう小坂先生のライフワークの話だな、と思いました。実業科(水産)で探究(多分学校では「課題研究」だったんだと思いますが)をとことんされていたのに、勤務校の廃校。進学校若狭高校との統合。

多分この辺りは多分Youtubeとかにも情報たくさんあると思いますし、
ご興味あられる先生は何かしらの手段で情報収集してみてください。

今回、懇親会では東大の吉田塁先生と今後現場でのAI利活用について
結構突っ込んだ話ができたのが収穫。安河内先生とも英語のGPTs作り
の話や、安河内先生の秘密のガジェット

を実演してもらったりしました。本当、色々進んでますねー。
録音して、そのまま要約してメモ帳に落とし込んでくれる。
もうそういう時代に来てるんだなーって思います。