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来年度の学年探究に向けて

新2年になられる方々から次年度の個人探究に向けて
質問が来ております。


テーマ設定、リサーチクエスチョンの立て方について
まず、自分が何に興味・関心があるのか?を深掘りします。

「今年一年頑張ったけど、何がしたいかわからない人」
いきなり高校来て「探究しろ」と言われて困った人、
いると思います。大人でも「週あたり〜時間職務と関係なく
自分が打ち込みたいことを打ち込んでいいよ、勤務時間内に」
と言われても何をしたいか、考え込んでしまう人が大半です。
実際、あのGoogleでもこんな取組があります

皆さんが、今年もしかすると「ぼーっとしてた」時間も
あったかもしれませんが、それはおそらく必要な
「ぼーっとする時間」だったかもしれません。また、
周りの人の意見に耳を傾ける、自分が何に興味がある
んだろう?と考える、そんな時間であったら問題ないと
思います。

ただ、次年度に向けて具体化する場合こんなことを
考えてみてはどうでしょう?これは実際に、過去、
OYWJのメンターがエンリッチコアメンバーに
アドバイスしたもの(過去、夏のオープンエンリッチで
も話していただいたワーク)です。

ワーク「私憤を公憤へ」

社会変革への第一歩は、しばしば私たち自身の内に起こる
「私憤」から始まります。

私憤とは個人が直面する不公平や不正義に対する
個人的な怒りや憤りです。この私憤を「公憤」に変え、
社会全体の変革へと繋げるためには、
一連の探究と行動が必要です。

社会変革アクションベースの探究プロセス

  1. 内省: 自身が感じる憤りの根源を深く掘り下げ、その感情がどのような社会的、個人的状況から生じているのかを理解します。

  2. 社会背景分析: 不公平や不正義が生じている社会的背景を調査し、その広がりや深さを理解します。

  3. 社会モデル分析: 問題が存在する社会システムや構造を分析し、問題の根源を特定します。

  4. 原因特定: 問題の原因を特定し、解決のためのアクションを策定します。

  5. アクション策定: 特定された問題を解決するための実践的なアクションプランを立てます。

  6. 実行: 策定されたアクションプランに基づき、実際に行動を起こします。

  7. 振り返り: 行動の結果を振り返り、その効果を評価します。

  8. 考察: 行動から学んだこと、問題解決に向けた今後の展望を考察します。

このプロセスを通じて、私憤は公憤に転換され、
社会変革の原動力となり得ます。

探究学習のこのアプローチは、
自分自身が社会問題に対してより深い理解を持ち、
実際に変化を生み出すための行動を起こすきっかけになります。
社会を前進させるためには、私たち一人ひとりの行動が不可欠で、
この学習プロセスはその第一歩となるのです。

学術的裏付けとタイミング

学術的裏付けは、上述した社会変革アクションをベースとした探究学習プロセスの複数の段階で重要になります。以下に、そのタイミングと方法を示します。

  1. 社会背景分析:

    • 方法: 最新の研究論文、学術雑誌、専門家の分析などを利用して、問題が発生している社会的背景についての深い理解を得る。これには、歴史的文脈、社会経済的要因、政策の変遷などが含まれます。

    • 目的: 問題の現状とその複雑性を理解するための確固たる基盤を築くこと。

  2. 社会モデル分析:

    • 方法: 社会学、政治学、経済学などの分野からの理論やモデルを参照して、問題が存在する社会システムや構造を分析する。理論的枠組みを用いて、問題の根本原因を理解しやすくする。

    • 目的: 問題の根本的な原因を特定し、それがどのように社会システムに組み込まれているかを理解するため。

  3. 原因特定アクション策定:

    • 方法: 既存の研究や事例研究を調査して、類似の問題に対してどのような解決策が試みられ、どのような結果が得られたかを学ぶ。成功事例や失敗事例から学び、それを自身のアクションプランの策定に活かす。

    • 目的: 効果的なアクションプランを策定し、過去の教訓を活かすこと。

  4. 振り返り考察:

    • 方法: 行動の結果を、学術的な成果指標や評価基準に照らし合わせて評価する。また、学術文献に基づいて、得られた結果の意義を深く考察する。

    • 目的: 行動の影響を客観的に評価し、その学習を次の行動計画に活かすため。

このプロセス全体を通じて、信頼性の高い情報源を利用することが不可欠です。学術データベース、公的機関が発行する報告書、専門家の分析などから情報を収集し、その情報の正確性と信頼性を常に確認することが重要です。また、学術的裏付けを取る際には、情報の最新性にも注意し、問題の現状に即したデータや分析を参照することが必要です。

地域活動者や学術研究者へインタビューのタイミングとアプローチ

地域で活動している活動者や学術研究者にインタビューを行うのは、以下のタイミングが適切です。

  1. 社会背景分析時:

    • 問題の背景や広がりについて深く理解するため、関連する活動者や研究者から直接情報を得ることが有効です。この段階でのインタビューは、問題の現状に対する洞察を深めるのに役立ちます。

  2. 原因特定とアクション策定時:

    • 問題の根本原因を特定し、効果的な解決策を策定する際に、実際に問題解決に取り組んでいる人々の意見や経験を参照することは非常に有益です。彼らの経験から学び、実行可能で効果的なアクションプランを立てることができます。

アンケート調査の有効な使い方とタイミング

アンケート調査は、社会的な問題に対する一般の人々の認識や意見を集めるのに有効なツールです。以下のアドバイスを参考にしてください。

  1. 調査対象設定:

    • アンケートの目的に基づき、調査対象者を明確に定義することが重要です。例えば、特定の社会問題に直接影響を受ける人々、または特定の年齢層や職業群など、問題に関連する特定のグループを対象にすることができます。

  2. タイミング:

    • アンケート調査は、社会背景分析の段階で行うことで、問題に対する広範な認識や関心度を把握するのに役立ちます。

    • 原因特定の段階で行うと、問題に対する具体的な意見や感想を集め、解決策の策定に役立つデータを得られます。

  3. 有効な使い方:

    • アンケートは、質問が明確で簡潔であることを確認し、回答者が容易に理解できるように作成することが重要です。

    • 回答のバイアスを最小限に抑えるために、中立的な表現を使用し、導入的な質問や誘導的な質問を避けることが重要です。

    • 多様な視点を集めるために、できるだけ多くの人々から回答を得るよう努めることが重要です。

インタビューやアンケートを通じて収集した情報は、社会変革に向けたアクションプランの策定において、貴重な洞察を提供します。また、これらの手法は、問題に対する深い理解と、実際に行動を起こす際のガイダンスを提供するため、非常に有効です。

質的調査

質的調査と量的調査は、データの収集と分析方法において
大きく異なる二つの研究手法です。
それぞれの特徴、利点、そして使用される状況を以下に説明します。

  • 目的: 深い理解と洞察の獲得。特定の現象、経験、または社会的プロセスの背景にある理由、意見、動機を探求します。

  • 方法: インタビュー、フォーカスグループ、観察、文書分析など、非数値データを用いて行われます。

  • 特徴: 柔軟性があり、研究過程で新たな質問やアイデアが生まれることがあります。データはテキスト、画像、またはオブジェクト形式であり、分析は一般的にテーマやパターンの同定を通じて行われます。

  • 利点: 社会的現象の深い理解を可能にし、人々の体験や感情に焦点を当てることができます。

  • 使用される状況: 新しい研究領域での探索的研究、理論の構築、複雑な問題の理解が必要な場合など。

量的調査

  • 目的: 仮説のテストや変数間の関係の測定。数値データを用いて、特定の現象の頻度、割合、傾向などを定量化します。

  • 方法: アンケート調査、実験、既存の統計データの分析など、数値データに基づく方法を使用します。

  • 特徴: 構造化された研究デザインと事前に定義された変数を用い、大規模なサンプルサイズで行われることが多いです。データ分析は統計的手法を通じて行われます。

  • 利点: 大量のデータから一般化可能な結論を導き出す能力があり、結果の信頼性と妥当性を統計的に評価することができます。

  • 使用される状況: 仮説をテストする場合、特定の変数間の関係を調査する場合、広範な現象の定量的側面を評価する場合など。

質的調査と量的調査は、それぞれ独立して使用されることもあれば、混合方法研究デザインの一部として組み合わせて使用されることもあります。混合方法は、質的データの深い理解と量的データの一般化能力の両方を活用することで、研究問題に対するより包括的な視野を提供します。


詳細説明(分析手法編)

  1. 社会背景分析:

    • 方法: 最新の研究論文、学術雑誌、専門家の分析などを利用して、問題が発生している社会的背景についての深い理解を得る。これには、歴史的文脈、社会経済的要因、政策の変遷などが含まれます。

    • 目的: 問題の現状とその複雑性を理解するための確固たる基盤を築くこと。

  2. 社会モデル分析:

    • 方法: 社会学、政治学、経済学などの分野からの理論やモデルを参照して、問題が存在する社会システムや構造を分析する。理論的枠組みを用いて、問題の根本原因を理解しやすくする。

    • 目的: 問題の根本的な原因を特定し、それがどのように社会システムに組み込まれているかを理解するため。

  3. 原因特定アクション策定:

    • 方法: 既存の研究や事例研究を調査して、類似の問題に対してどのような解決策が試みられ、どのような結果が得られたかを学ぶ。成功事例や失敗事例から学び、それを自身のアクションプランの策定に活かす。

    • 目的: 効果的なアクションプランを策定し、過去の教訓を活かすこと。

  4. 振り返り考察:

    • 方法: 行動の結果を、学術的な成果指標や評価基準に照らし合わせて評価する。また、学術文献に基づいて、得られた結果の意義を深く考察する。

    • 目的: 行動の影響を客観的に評価し、その学習を次の行動計画に活かすため。

このプロセス全体を通じて、信頼性の高い情報源を利用することが不可欠です。学術データベース、公的機関が発行する報告書、専門家の分析などから情報を収集し、その情報の正確性と信頼性を常に確認することが重要です。また、学術的裏付けを取る際には、情報の最新性にも注意し、問題の現状に即したデータや分析を参照することが必要です。

インタビュー:タイミング、アプローチ、どうすれば?

  1. 社会背景分析時:

    • 問題の背景や広がりについて深く理解するため、関連する活動者や研究者から直接情報を得ることが有効です。この段階でのインタビューは、問題の現状に対する洞察を深めるのに役立ちます。

  2. 原因特定とアクション策定時:

    • 問題の根本原因を特定し、効果的な解決策を策定する際に、実際に問題解決に取り組んでいる人々の意見や経験を参照することは非常に有益です。彼らの経験から学び、実行可能で効果的なアクションプランを立てることができます。

効果的なアンケート調査とは? いつやればいい?

アンケート調査は、社会的な問題に対する一般の人々の認識や意見を集めるのに有効なツールです。

  1. 調査対象設定:

    • アンケートの目的に基づき、調査対象者を明確に定義することが重要です。例えば、特定の社会問題に直接影響を受ける人々、または特定の年齢層や職業群など、問題に関連する特定のグループを対象にすることができます。

  2. タイミング:

    • アンケート調査は、社会背景分析の段階で行うことで、問題に対する広範な認識や関心度を把握するのに役立ちます。

    • 原因特定の段階で行うと、問題に対する具体的な意見や感想を集め、解決策の策定に役立つデータを得られます。

  3. 有効な使い方:

    • アンケートは、質問が明確で簡潔であることを確認し、回答者が容易に理解できるように作成することが重要です。

    • 回答のバイアスを最小限に抑えるために、中立的な表現を使用し、導入的な質問や誘導的な質問を避けることが重要です。

    • 多様な視点を集めるために、できるだけ多くの人々から回答を得るよう努めることが重要です。

詳細説明(もっと深く知りたい人向け)

社会変革への第一歩は、しばしば私たち自身の内に起こる「私憤」から始まります。これは個人が直面する不公平や不正義に対する個人的な怒りや憤りです。しかし、この私憤を「公憤」に変え、社会全体の変革へと繋げるためには、一連の探究と行動が必要です。以下は、社会変革アクションをベースとした探究学習のプロセスを説明します。

  1. 内省: 自身が感じる憤りの根源を深く掘り下げ、その感情がどのような社会的、個人的状況から生じているのかを理解します。

  2. 社会背景分析: 不公平や不正義が生じている社会的背景を調査し、その広がりや深さを理解します。

  3. 社会モデル分析: 問題が存在する社会システムや構造を分析し、問題の根源を特定します。

  4. 原因特定: 問題の原因を特定し、解決のためのアクションを策定します。

  5. アクション策定: 特定された問題を解決するための実践的なアクションプランを立てます。

  6. 実行: 策定されたアクションプランに基づき、実際に行動を起こします。

  7. 振り返り: 行動の結果を振り返り、その効果を評価します。

  8. 考察: 行動から学んだこと、問題解決に向けた今後の展望を考察します。

このプロセスを通じて、私憤は公憤に転換され、社会変革の原動力となり得ます。探究学習のこのアプローチは、生徒たちが社会問題に対してより深い理解を持ち、実際に変化を生み出すための行動を起こすきっかけを提供します。社会を前進させるためには、私たち一人ひとりの行動が不可欠であり、この学習プロセスはその第一歩となるのです。

プロセス中での学術的裏付けの重要性

学術的裏付けは、上述した社会変革アクションをベースとした探究学習プロセスの複数の段階で重要になります。以下に、そのタイミングと方法を示します。

  1. 社会背景分析:

    • 方法: 最新の研究論文、学術雑誌、専門家の分析などを利用して、問題が発生している社会的背景についての深い理解を得る。これには、歴史的文脈、社会経済的要因、政策の変遷などが含まれます。

    • 目的: 問題の現状とその複雑性を理解するための確固たる基盤を築くこと。

  2. 社会モデル分析:

    • 方法: 社会学、政治学、経済学などの分野からの理論やモデルを参照して、問題が存在する社会システムや構造を分析する。理論的枠組みを用いて、問題の根本原因を理解しやすくする。

    • 目的: 問題の根本的な原因を特定し、それがどのように社会システムに組み込まれているかを理解するため。

  3. 原因特定アクション策定:

    • 方法: 既存の研究や事例研究を調査して、類似の問題に対してどのような解決策が試みられ、どのような結果が得られたかを学ぶ。成功事例や失敗事例から学び、それを自身のアクションプランの策定に活かす。

    • 目的: 効果的なアクションプランを策定し、過去の教訓を活かすこと。

  4. 振り返り考察:

    • 方法: 行動の結果を、学術的な成果指標や評価基準に照らし合わせて評価する。また、学術文献に基づいて、得られた結果の意義を深く考察する。

    • 目的: 行動の影響を客観的に評価し、その学習を次の行動計画に活かすため。

このプロセス全体を通じて、信頼性の高い情報源を利用することが不可欠です。学術データベース、公的機関が発行する報告書、専門家の分析などから情報を収集し、その情報の正確性と信頼性を常に確認することが重要です。また、学術的裏付けを取る際には、情報の最新性にも注意し、問題の現状に即したデータや分析を参照することが必要です。




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