とある２年生たちの「週一探究」を取材

11月7日（火）岐阜県土岐市にある「米粉パン専門店Cafe心を米て」様に本校２年生生徒3名が総合的な探究の時間（学年探究）の取材に伺いました。

テーマ設定は「もともとパンを食べるのが好きだった。将来、といっても引退後パン屋さんをやってみたいとおもってたから。」という女子2人とマーケティング志望の男子1名のトリオでの探究です。（ゼミ内で方向性とお互いの研究内容を組み合わせる目的で3人組で活動しています。）

探究の動機

これまで、米粉パンを実際に調理したり、米粉パンに合いそうなバラジャムを取材しにぎふワールドローズガーデン訪問取材と、精力的に活動してきました。ただ「米粉パンは製造コスト、手間がかかる」「ばらジャムは季節商品でコラボは難しいそう」と色々取材をすることで見えてきた現実を踏まえながら「高校生として何ができるだろう・・」と悩んでの取材でした。

質問したこと

米粉パンを美味しく焼くコツは？
・なぜ米粉パン専門店を始めたのか？
・他店との差別ポイントは？
と聞いたあたりから、店長さんのこれまでの数奇な人生経験や、
そこでの経験が今のビジネス、実は実店舗の米粉パン専門店だけなく、
オンラインでの経営コンサルティング事業もされてることを伺いました。

人生に無駄はない

大学卒業後様々な職業を経験されたらしく、そこでの経験がマーケティング
知識を使って会社の経営にアドバイスをする経営コンサルティングの仕事は
「店舗・顧客様が何に困っているのかを見抜くのが仕事で、今までの経験が
不思議と今の仕事に生きている」「自分が米粉パン専門店を立ち上げる前
この店舗の隣にあるラーメン屋（現在閉店中）をやっていた。たまたま、
出会った米粉パンの師匠に米粉パンを食べさせてもらった時の衝撃が
忘れられず、米粉パン屋にシフトした。本当に自分がやりたいと思う
ことをやった方がいいと思うし、人生にはいい流れがある。やった方がいい
ことをやる時は本当にスムーズに出会うべき人に出会え、必要なものが
勝手に揃う。逆に流れが悪い時は無理して進めない方がいい。
やらない方がいいと暗示するようにトラブルが起きるから。」
といった経営・人生に関わるお話も聞けた。

今回の探究に関する話

米粉パンは小麦パンを作るのと工程が違うので、既存のパン屋さんが
始めようと思っても難しいそうです。小麦パンを焼くパン屋さんに比べて
米粉パン専門店、また自分たちが社会課題だと思ってたグルテンフリー
（小麦アレルギーの原因である、小麦に含まれる成分グルテンを使わない
こと。またはグルテンを含まない生活も指す場合がある。）どちらも
店舗数やグルテンアレルギーの人自体がそこまで多くないため、
主力商品としては経営できないことも伺いました。
実際、グルテンフリーの米粉パンは冷凍で準備しておいて電話注文で
出せるようにしてるとのことでした。また、米粉パン専門店は小麦パン
店に比べて圧倒的に店舗数が少なく、食べたい時に手軽に買える店舗が
近くにない、といった課題があることを知ることができました。

今後の見通し

そういったことから、おそらく今後は

「米粉パンの認知を高める」ために高校生としてできること。

米粉パンメニュー作りから広報戦略に切り替えていくのか、どうするのか
今後グループの展開に注目していきたいなと思いました。

フィールドワーク・インタビューの醍醐味は「学校では聞けない話、人生話が
聞ける」ことだなぁ、と渡部はこの数年探究に関わって感じるところです。
社会で様々な経験をされてる大人の話を聞く機会は、夏のオープンエンリッチ
などもありますが、それでも貴重な体験であると思います。また自分たちの
興味関心があるテーマを深掘りするからこそ「深い話」にも出会えると
思います。今後もこういった機会を重ねていければと思いますし、この活動自体
は有志活動ではなく、通常の学年探究のフィールドワークに帯同したものです。
すなわち、生徒自身の興味関心に沿って、リサーチクエスチョンとして設定、
探究活動の計画の中で希望すれば、どの可児高校生も体験できます。実際、今回
米粉専門店Cafe心を米て様への取材依頼は生徒だけで行なっていますし、
当日渡部はほとんどついて行っただけです。（いわゆるアッシーw）

今後もどんどん、可児高生が地域に飛び出していってほしいと思っています。
以上、あるグループのフィールドワーク活動の取材レポートでした。