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「はい、こちら探究相談室vol.3」


「探究したいこと見つかりません」

まあそうでしょう。
今まで「はいこれ覚えてね」って言うのが学びだった人に
自分が興味関心あること深掘りしていこう、と言われても・・・
と思うかもしれません。

それホンマなん?トレーニング

そう言う人は「それホンマなん?」トレーニングしましょう。
多分覚えることばっかりやってきた人は「知識のフォアグラ状態」
なんだと思います。フォアグラって食べ物知ってますか?
世界三大珍味なんですが、その作り方があまりに残虐なので
動物愛護の観点から問題視されてます。
フォアグラの作り方

つまり「そんなに必要だと思わない知識」をひたすら飲み込み
続けると、多分何も疑問を思えなくなるんだと思います。
ですので「問いを持つ力」を再生する必要があると思います。
ただ、世の中は甘くありません。なんでも正解があると思いがち
ですが「なんとなくそれで回ってる」ブラックボックス的なものが
世の中には無数にあります。

いわゆる「原理」って言われるものは「まだ構造や原因が
わかってないけどとりあえずそう動くからそう言うことにしておく」
ってものが結構ある(らしいです、理科の先生に聞いてみよう!)。
でもそう言うものを「なんでやろ?」って探究してる研究者もいます。

今やってる若宮正子さんのcm起点で探究

僕が最近疑問やある種ひらめきを感じたのは「パーソル」っていう
会社のcmです。人材派遣会社のcmなのですが80歳を超えた
おばあさんプログラマーが出演されています。
その名を若宮正子さんといいます。
81歳でiOSアプリを開発。Appleが認めた世界最高齢デベロッパー若宮正子の流儀
って、パーソルって思ってたらACでしたっけ?
とりあえずこれ見てみましょう。
AC JAPAN バッターボックスに立つ87歳_60sec - YouTube

僕が思ったのは以下の通り。

  1. 87歳からみて、若者って何歳が若者なんだろう?

  2. 「バッターボックスに入って、まずバットを振れ」の意味を深掘りしたい。

何歳まで若者で何歳から若者じゃなくなるのか?

とりあえずこんなことを考えてました。
1は、まず若宮さんから僕をみたら、多分「若い」って言ってもらえると思うんですよね。44ですから、ざっと30歳差、ですからね。僕からみて30歳下は14歳ですから、ひぇーそりゃ若いよねぇ。

って考えると、僕からみて誰まで若いって言えるかを
まず考えてみました。30代は若く感じて、40に近づくと
「まあそれなりの御年齢」と認識する気もするので
マイナス10ぐらいかなって思うと若宮さんからみて
65〜70歳ぐらいまではざっくり「若者」ってなると
彼女が語りかけてる対象は0〜70歳と
非常に広範囲の人たちに「まだまだこれからやで」
と語りかけてる、そんな気がします。

ただ僕のテキトーな検証法はなんの参考にもなりません
のでみなさんそれぞれに考えてみてもらって
「俺ならこう考える」みたいな話をみんなで
「あーでもない・こーでもない」と、
わちゃわちゃやってほしいと思います。
(そういう時間が本当に大事だと思う今日この頃。
 実は、昨日皆さんが帰宅して大方先生方が帰宅した
 あと残ってた英語、理科、国語、情報の先生で
 これまたああでもないこうでもない話で盛り上がり
 ました。認識論や言語論、情報分野、数理統計と
 情報統計の違いとか多岐にわたる「雑談」が
 めっちゃ面白かったですよ・・)

野球ではバッターとピッチャーどっちが有利?

2はもっと探究的にできると思いますよ。
例えば「バッターボックスに入ってバットを振っても、
バッターは3ストライクになるまで余命がある。」
わけです。

バッターとピッチャーはどっちが本質的に有利なのか?
考えてみても面白いと思います。
(そういう先行研究あったら面白い。)

渡部、この間facebookでこんなつぶやきをしました。
バッターボックスにすら立たず、アウトになってしまう
恐怖に襲われる若者たち。
それに対して、私たち年配者も同様に若者に見られる存在だ。
私たちが若者だった40年前は、今の彼らと同じく0歳だった。

野球のルールは考えてみたら奥深いものだ。
バッターボックスに入ってもピッチャーの投球を直接受ける必要はなく、
ボールかストライクかで進退を決める。
ファウルでも進塁し、バックスクリーンにボールを打ち込んだときは、
それだけでホームランになる。
キャッチャーがボールを落とすと進塁できるし、
監督が途中でバッター交代をすることもある。
(これは自信がない。どうなの?熱中症で倒れたらアウト、とか
 聞かないけど・・・)
最悪の場合、バッターボックスで腹痛を発症して
「トイレ休憩」ってできるのか!?ならばトイレ中に
気分が変わって戻ってきてバット振ったら
ホームランを打てるかもしれない。
どれだけバッターに有利なのか、野球は驚くべき競技だ。
交代しなければピッチャー1人でバッターを27人もアウトにしろ、
まるで常識外れなルールだ。
野球で1:27の勝負を強いるなんて、異常すぎる。
ピッチャーはどれだけ苦しいことか。
大谷翔平がいかに特別な存在かがわかる。
いや、extraordinary。Exceptionalだ。

実際に野球のルールはピッチングは非常に厳しい。
野球において、最も頑張らなければならないのは
ピッチャーではないだろうか。
バッターはバッターボックスに立って、ピッチャーが投げるまで
何もしなくてよく、際どい球を投げられたらデッドボールになる。
しかも、バッターには4つのフォースプレイがあるが、
ピッチャーには3本の全快球を投げなければならない。
2本でいいのに、なぜ3本なのか。
ピッチャーは際どい球を投げ続け、バッターが空振りしても、
キャッチャーがそらしてしまえば3塁ランナーが突っ込んでくる。
ピッチャーにとって、そうした連携プレーはない。
あるか?考えてみよう。昔は隠し球という技術もあったな。
今では高校生などがそんなことをしたら「高校生らしくない」と
言われるような気もするぞ・・・。
何を言われているのかわからない。制服を着ているからといって、
全員が同じではない。ピッチャーがどれだけ厳しい仕事か、
考えてみてほしい。

そして、ピッチャーたちに比べると、バッターはごみのようにいる。
それでも、3割で名打者と呼ばれることがある。
3割とは、たった10回の打席で3回しかヒットしないだけだ。
さらに、2回振っても4ボールになったり、デッドボールになったり、
キャッチャーさんがそらしてもカウントには入らない場面がある。
それでも、バッターボックスに立てないことは、どうしてなのだろうか?
そんなことを考えさせられる、野球の奥深さに驚かされる。

ちょっとAIでカッコよくまとめてもらいましたけど、
これ考える時も「それってホンマなん?」を繰り返してとりあえず
そこから導き出されることを書き出して・・・を繰り返しました。
それをAIにきれいにまとめてもらいましたが
(まとまってへんやん、ってツッコミは受け付けません)

いや、実際、ルール的な部分からそもそもバッターとピッチャー、
どっちが有利なのか分析してほしいものです。(野球部員、やらんかい?)

CMで言いたいこと、メッセージをさまざまなレイヤーで分析する

ただ僕自身ここまで考えると「やらんことのあかんさ」って言うのが
よくわかるっていうか。しかも2ストライクまで大振りしても進塁
する可能性はまだ結構ある、って考えられるか「もうストライク1個
しかない」って考えるか「考え方次第」って気もしてきました。
そう言う意味でcmのメッセージが僕の思考に与えた影響は実に
興味深いものでした。

こうしたcmを本当に細かく分析してその意味を考察していくのも
探究としては深いと思います。こうしたレイヤー分析で秀逸なのは
岡田斗司夫先生の宮崎駿「On Your Mark」の分析です。
僕は授業って「こうやって話す人が面白がらないと面白くない」と
思うようになった動画なのですが、これは非常に参考になりますので
何か分析をするって言う人はこのレベルまで噛み砕いて、かつ
あなた自身がその分析結果に「こんな面白いことがあるんだよ、
聞いて聞いて」って思えるほどに没入してくれるといいなぁ、って
思います。





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